大学共通テストについて(2019年11月15日現在)

今回は国会でもかなり議論がなされている新しい大学入試についてのお話です。
今までのセンター試験を廃止し、新しく大学共通テストを導入するというものですが何が問題となっているのでしょうか。
大きな内容は、国語と数学に用いられる「 記述式問題 」の精度についてです。民間で行うこのテストは記述式の問題は人間が採点を行わなくてはなりません。もちろん民間の企業ですから、バイトを含む様々な人が採点業務を行うことになります。この部分の不安要素が1点。それに加えて、共通の正答が作りにくいのではないか。人によって採点が変わるのではないかという点が2点目。そして、自己採点と本当の点の誤差が生まれるのではないかという点が3点目になります。
どれも納得のいくものですし、この不安を抱えたまま強行するのはいかがなものかと思います。

2019年11月15日現在では
2020年度の試験に関しては英語は「読む・聞く」のみの試験とすることが決定されました。
いままでさんざん言われてきた「聞く・話す・読む・書く」の英語の4技能は大学入試という観点から見れば必要ではなくなりました。
またベネッセは共通テスト版の令和2年度のGTECを行わないことを決定しました。そして、英検などを含む、英語の民間試験の導入は見送りとなりました。

いずれにせよ、きっちり制度が整ってから実施すべきです。人生の中での大きな岐路となる大学入試なのですから、国会や関連委員会などだけで決めるのではなく、教員や生徒、大手予備校などの意見も参考にして慎重に議論してもらいたいと思います。

ちなみに私は従来のセンター試験でいいと思っています。大学入試にどの大学にも共通して英会話力が必要かといえばそうではないところもあるでしょうし、必要だと思う学部があるならば、二次試験で筆記やスピーキングの試験を各大学で導入すればよいと思います。各大学の各学部で求められている能力の二次試験をすべきです。